酵素とは

酵素って何?

酵素とは

 

酵素とは、生体におけるすべての化学反応に関わる分子。人間が生きていく上で欠かせない物質の1つです。
食べ物の消化や皮膚の新陳代謝、血液の循環など、体内で起こるあらゆる生体反応は、全て酵素が担っていると言っても過言ではありません。体内の酵素が不足すると、疲れやすくなったり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなったり。極端な話、体内の酵素がゼロになると、人間は生きていけなくなってしまいます。このように酵素とは、人間にとってなくてはならない存在なんですね。

 

 

酵素の大きさと構造

 

酵素の大きさは、種類によっても異なりますが、約5〜20ナノメートルです。ナノメートルなんて、どのくらいの大きさなのか、イメージできませんよね。1ナノメートルは、1ミリメートルの1,000,000の1(百万分の1)の大きさと聞けば、少しはイメージできるでしょうか。肉眼はもちろん、顕微鏡でも見ることができません。その構造は、タンパク質に似ていると言われています。

 

 

酵素と酵母と発酵の違いについて

酵素と酵母と発酵、こんがらがっていませんか?3つとも「酵」の字が入っていますが、全くの別物です。私も、最初はこの区別がつかなくて困ったものです。ここでそれぞれの意味についてまとめてみましょう。

 

酵素

酵素とは、生体におけるすべての化学反応に関わる分子。生物ではなく物質です。

 

酵母

酵母とは、栄養体が単細胞性を示す真菌類の総称です。
わかりやすく言うと、酵母とは単細胞の微生物で、キノコやカビの仲間です。酵母は生物なので酵素を含んでいます。

 

発酵

発酵とは、微生物(例えば酵母菌など)を利用して食品を製造することや、有機化合物を工業的に製造することです。
つまり、発酵は腐敗と同じです。どちらも微生物によるもので、人間にとって有益であれば発酵。不利益であれば腐敗と呼ばれているんですね。

 

 

いかがですか?
「酵素は分子、酵母は菌、発酵は作用」と覚えるとわかりやすいかもしれません。

 

調べている中で、おもしろい語呂あわせをみつけました。酵素が物質で、酵母が菌であるということを区別するためのもので、「素(そ)れはものだけれど、母(ぼ)くは生きている」と言うそうです。どうせなら発酵も入れてほしかったですね。

酵素の特徴とは?

熱に弱い

 

酵素の特徴としてよく耳にするのは、熱に弱いということです。
酵素はタンパク質でできているので、50度〜70度の熱で失活(変質)してしまいます。ちなみに失活とは、化学物質などの活性が失われ、反応を起こさせなくなること。生物が死滅するとは、意味が違うようです。
反対に、酵素が最も活発になる温度は36度〜38度と言われています。

 

酸に弱い

 

酵素は、酸にも弱いと言われています。人間の胃酸はph1〜2程度の強酸性。ほとんどの酵素は、胃酸で失活してしまいます。反対に、強アルカリ性でもだめ。ph7の中性程度が一番適していると言われています。一方で最近では、胃酸で失活したように見えた酵素が、小腸でまた蘇るという説や、そもそも胃酸で失活しない酵素があるという説も。今後の研究の成果に注目したところです。

 

1種類の酵素は1つの働き

 

アミラーゼがでんぷんをブドウ糖に分解し、プロテアーゼがタンパク質をアミノ酸に分解するように、1種類の酵素には1つの働きしかありません。しかも目的の物質にのみ作用します。酵素は、一途な物質ということです。

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